ウィザーズプラスコラム

第87回中小企業のIT活用

いよいよ社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)の導入が始まりますね。まずは2015年10月に個人向けの番号配布が開始され、2016年1月には運用が開始されます。しかしある調査によれば、2015年1月の時点でもマイナンバーの内容を理解している方の割合は5割程度にとどまっているそうです。

中堅・中小企業を対象に行った「マイナンバー制度への対応」に関する調査によれば、「必要なシステム投資や社内啓蒙は行うが、最小限にとどめる」という回答が多いという結果に。制度の開始を機に、さらなるIT活用を考える企業は少ないようです。

これからのIT活用とは

マイナンバー制度への対応は企業にとって必須の課題ではありますが、新たな収益につながるものではないため、その対応が消極的になるのも無理はありません。ただでさえ消費税増税の際の対応などで企業へのIT投資への負担は大きいものですから、このうえ人事や給与システムの変更をしなければならないのは大変なことだと思います。

そのようななか2015年2月、NECが企業のマイナンバー制度への対応に向けた「企業向けマイナンバーソリューション」の販売を開始しました。これはコンサルティングからシステム構築、運用管理、データ利活用支援、従業員教育、新規ビジネスまで総合的に支援するサービス。現在使用しているシステムをバージョンアップして済ませるのか、それともこうしたサービスを活用するのか。経営者としては頭の痛いところだと思います。

中小企業が社内のITシステムを進化させるのは大変なこと。より有効なシステムを構築するには社内にIT部門を設けたり、外部のコンサルタントに依頼したりする必要もあります。そのためコストがかかり過ぎるとお悩みの経営者は多いと思います。

ですが中小企業こそ、そうした投資のうえであってもITで武装すべきとの意見も。ITシステムを活用することで業務の効率化やコスト削減だけでなく、サーバを用いて情報を共有することでより迅速に有効な手を打つことができるようになります。またデータベースを構築することで、社内に埋もれていた情報を資産として有効に活用できるようにもなるのです。

重要なのは企業の目的達成のためのツールとして、ITを最大限に活用し尽くすこと。埋もれたままになっている資産を掘り起こし、顧客の満足のために活用すること。まずは社内のデータマイニングを実践し、事業拡大へとつなげていくためのツールとしてITを活用すること。そうしたことこそ中小企業がITを使って目指すべきことです。このたびのマイナンバー制度のようなシステム導入の機会を、プラスと捉えるか否かは経営者の判断にかかっているのです。

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