ウィザーズプラスコラム

第33回在庫の適正化

過剰な在庫は経営を圧迫し、企業の財政状態を悪化させる一因となります。過剰在庫を避けるため、多くの会社で在庫削減を目指す取り組みがなされています。しかし、この取り組みによって逆に在庫不足に陥るなどして、顧客の要望に迅速に応えられないといった弊害が生れる場合もあるようです。それでは、どうすれば過剰在庫をなくし、適正な在庫数を保持することができるのでしょうか。また、適正な在庫数については、どのように考えれば良いのでしょうか。

在庫適正化への取り組み

企業のもつ在庫には、販売や加工のための製品在庫、生産工程で生まれる仕掛在庫、原材料などの原料在庫があります。こうした在庫は、生産や購入によって増加し、販売や生産、廃棄によって減少します。在庫は長期間保持することで、質の低下を招いたり、陳腐化して価値が低下したりすることがあります。また、大量の在庫を保持することでキャッシュフローを停滞させ、経営を圧迫することにもつながるのです。そうした負の側面がある一方で、欠品を防ぎ、顧客の要望に迅速に応えるためには、ある程度のバッファ在庫が必要になります。

こうした点を踏まえて在庫適正化を定義するなら、欠品を出さないための在庫数(安全在庫)を確保したうえで、これ以上に削減できない状態にするということになります。在庫適正化のためには、在庫の適正水準を見極め、適正なバッファをとることが重要です。そのため、生産現場などでは、重要度別に管理を行うABC分析や一定量を下回った場合に一定量を発注する発注点方式など、さまざまな手法で在庫を削減する取り組みが行われています。トヨタの採用しているカンバン方式(ジャストインタイム方式)は有名ですね。在庫適正化のためには、適正在庫の予測に鍵があるとされています。しかし、未来の需要予測は困難で不確実なものであるため、安全在庫とリードタイムや発注サイクルの短縮、そしてフィードバックのスピードが鍵をにぎるのです。

在庫適正化に取り組む企業のため、DBMやAPIMなど、さまざまな在庫適正ソリューションサービスや在庫分析ツールが開発され、提供されています。しかし、そうしたシステムはいまだ大企業向けのものが多いようです。中小企業で在庫適正化に取り組むなら、まずはコンサルタントに相談してみることをおすすめいたします。

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