ウィザーズプラスコラム

第14回コンサルタントの仮説思考

前回のコラム(組織構造の改革)では、組織構造の改革をテーマに、さまざまな方法論をまとめてみました。今回は、どのような状況にもフレシキブルに対応できる組織を育てるにはどうしたらよいのかということについて、ソフトの面から考えてみたいと思います。

不況や業績悪化などによって厳しい状況に置かれると、多くの企業がトップダウンで組織を動かすことになります。スピードや決定力など、トップダウンで管理することには数多くのメリットがありますが、長い目で見ると、社員の考える力や決定力が育たなくなり、組織の弱体化を招きかねないといったデメリットも。フレキシブルに成長しつづける組織作りのためには、つねに問題意識を高くもつことのできる社員を育てることが急務であり、問題解決のための力を養うには、『仮説思考』という思考法を身につけることが役立ちます。

コンサルタントの仮説思考とは

コンサルタントとして顧客の問題解決にのぞむ際には、仮説思考を用いることが多くなります。仮説思考というのは、問題を前に、まずはその時点で考えられる仮説(仮の結論)をたて、その検証を繰り返すことで解決につなげていくという思考法のことです。この思考法を用いることで、わずかな情報から全体像をとらえることができるようになり、意志決定のスピードが速くなります。また周囲の状況に常に目を配るようになり、問題意識も向上するため、問題を解決するための力を養うことができるのです。

仮説思考で重要なのは、情報収集や分析に時間をかけすぎないということ。仮説をたてる際にツリーやマトリックスなどのフレームワークを活用すれば、問題点や状況の分析がより明確にできます。精度の高い仮説をたてるためには、ある程度の情報や知識が必要となりますが、情報収集のために膨大な時間を費やしたのでは意味がありません。仮説の正解率を気にするよりは、成功を導くアクションにこそ重きをおくべきであり、立案と検証をすばやく行い、それを何度も繰り返して考察を深めていくことが、問題解決への近道となるのです。

問題解決のための力を養う仮説思考とは、結果から考えるクセを身につけること。「何故こうしたことが起きたのか?」といった問題意識を常にもち、その理由を考えたり、調べたりする習慣を身につけることで、論理的に問題を読み解く力もついてきます。そのうえで仮説立案と検証を何度も繰り返し、仮説をより確かなものに近付けていくこと。こうした思考法を身につけた人材を育てることで、よりフレキシブルで機動力のある組織を作り上げることができるのです。

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