ウィザーズプラスコラム

第124回SWOT分析とは

前回のコラム「経営管理の原点」では、経営管理の根本となるのは経営者の問題意識だということを述べました。しかしいくら経営者だからといっても、つねに問題意識を高く持ちつづけるのは困難なこと。そこで今回は問題意識を高く持ち、自社を厳しく分析するための方法についてご紹介してみたいと思います。

今回ご紹介したいのは、企業の戦略策定やマーケティング戦略を導き出すための分析のフレームワーク「SWOT分析」です。フレームワークというと難しそうなイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、実際に運用してみれば、その有用性を実感していただけると思います。

SWOT分析のメリットは分析や戦略策定だけでなく、問題意識を高く持ち続ける役にも立つということ。この分析法に慣れれば、まとまりにくい思考をロジカルに組み立てることができ、自社を厳しく客観的に評価することができるようになります。漠然とした問題意識をロジカルな戦略へと置き換えることができれば、経営管理の実践にも役立ちますね。

現状分析と戦略策定

SWOT分析は外部環境と内部環境のクロス分析によって戦略方針を決めるフレームワークです。SWOTとは、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の頭文字を組み合わせたもの。自社の強みや弱み、機会、脅威について、内部環境と外部環境それぞれの現状を評価し、クロス分析することで戦略戦術を策定します。

分析を行う際に重要なのは目的を明らかにすること。攻めの戦略を立案するために必要な現状分析なのか、それともコスト削減などの業務改善策を立案するためなのか。リスクマネジメントのために分析が必要なのか。まずはそうした目的を明確に設定しましょう。

たとえば攻めの戦略立案をする場合、S(強み)とO(機会)の優性クロス分析から経営戦略を導き出します。業務改善のためなら、W(弱み)を現場から洗い出すことで改善点が明らかとなります。またリスクマネジメントのためにはW(弱み)とT(脅威)の劣性クロスを切り捨てるような、思いきった戦略が必要なのかもしれません。

このようにSWOT分析を行うことで、外部と内部をクロスして自社の強みや弱み、将来の可能性を明らかにすることができます。また分析によってそれまでは漠然としていた問題点が明確になれば、ロジカルに戦略を立案することができます。

漠然とした問題意識だけでは社員に伝わりにくいもの。自分が抱いている危機感が周囲に伝わらず、歯がゆい思いをしてきた経営者の方も多いのではないかと思うのです。その点、SWOT分析で論理的な戦略として提示できれば、すぐに周知することができ、変革を促すこともできます。その成果を実感できれば、経営者としてつねに問題意識を高く持ち続けることが楽しくなってくるはずです。

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