ウィザーズプラスコラム

第102回物流見直しによる損益分岐点の改善

ギリシャ危機への懸念が広がる世界経済。国際通貨基金(IMF)への返済期限や欧州中央銀行(ECB)への国債の償還期限を迎えるなか、今後の動きが注目されています。

そうした暗い側面ばかりがクローズアップされがちなヨーロッパ経済とは違い、アジアでは活発に経済成長を遂げている国が数多くあります。なかでもインドでは低価格スマホの普及によって、インターネット通販市場が急成長を遂げています。現在、インドではアメリカのアマゾンと国内企業による競争が激化。現地大手のスナップディールは新たな物流システムの構築によって競争力強化を図り、デリーなど25都市で即日配送を実現しているそうです。

どんなにIT技術が進歩しても、経済を根底から支えているのはリアルにモノを動かす「物流」です。自社の損益分岐点を改善したいなら、物流システムを効果的に見直すことが必要なのです。

損益分岐点を下げる方法とは?

皆さんご存知だとは思いますが、今回はまず損益分岐点についてご説明をしたいと思います。損益分岐点というのは、売上高と費用の額が一致し、利益がゼロになる採算ポイントのこと。損益ゼロということで、BEP(Break Even Point)とも呼ばれます。

損益分岐点を算出する計算式は、固定費÷{1-(変動費÷売上高)}。まずはすべての費用を変動費と固定費に分けて考えることが必要です。

変動費というのは、売上に比例して増減する費用。たとえば売上原価や運送費、梱包費、外注加工費などが変動費となります。一方、固定費というのは、売上の増減に関わらず一定額かかる費用。たとえば人件費や家賃、賃借料、設備の減価償却費などとなります。

損益分岐点というのは利益がでるか、赤字となるかのターニング・ポイント。売上高が分岐点を越えれば利益が出たことになりますし、下回れば赤字となります。つまり損益分岐点が低いほど、その会社は利益がでやすい体質であるといえます。

では損益分岐点を下げるにはどうすれば良いのでしょうか?そのためには3つの方法があります。まず1つめは、人件費や家賃などの固定費を下げること。2つめは売上原価や運送費などの変動費を下げること。3つめは商品やサービスの単価を上げること。いずれも言葉で言うのは簡単ですが、実践するのは大変なことですよね。

このコラムではこれから数回にわたり、物流改善の方策についてご紹介していきたいと思います。物流の改善といえば変動費を下げる試みにつながるもの。冒頭でご紹介したインド企業の例にもあるように物流システムの改善策を実施してこそ、損益分岐点を下げ、競争力を強化することができるのではないでしょうか。

copyright © wizardz plus all rights reserved.